世界に誇る木材
木曽檜は長野県木曽谷の大変厳しい環境のなかで、4寸の柱を採取するまで90年、100年という贅沢な時間をかけて育ちます。心地よい香気を放つ、細かく美しい木目を持つ木材で、耐久性と強度に優れ、加工も容易で狂いも少ないことから、世界でも指折りの優れた建材といわれています。
耐久性と強度
木材は木の種類に関わらず鉄やコンクリートより2〜4倍強いと言われています。特に曲げに関しては10倍以上の数値を示しています。なかでも木曾檜のヤング係数は杉の1.5倍から2倍ほど高いというデータが得られています。長さ3メートルの4寸の柱で、当社の木曾檜材と杉と比較すると、檜材は平均で1.5倍〜2倍の耐久性があり、5トンを超える荷重に耐えることができます。耐久性と強度に優れた木曽檜はまさに最高の建築材と言っても過言ではないでしょう。
人工林木曽檜と天然木曽檜
江戸期より盛んに行われていた築城の影響で、明治末期から大正初期にかけて、天然木曽檜の枯渇化が危惧されていました。そこで天然木曽檜の中でも 芳香性、色、艶、強度・耐性などで優れた性質を持つ天然木曽檜の母樹から種を採取し、苗圃(苗畑)に蒔き、苗木を育て、明治の先人達が背中に背負って植樹してくれたのです。現在では林齢80年生以上という高齢級の良質な素材となったこの木曽檜を〈 高・国 木曽ひのき〉と称してブランド化し、生産販売しています。
約250年以上前に種が落ち、実生で生え残り、現在まで林齢を重ねた樹木が〈天然木曽檜〉です。木曽川にいかだを組み命がけで流送し、築城した歴史があります。主に織田信長の安土城や、豊臣秀吉の大阪城、二条城、徳川家康の名古屋城や本丸御殿などが天然木曽檜で建造されました。
当社の天然木曽檜を使用した例
神社・仏閣をみる生産工程
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1.森林整備事業を受注((有)ヤマカ木材)
中部森林管理局が発注する木曽檜の素材生産事業を、勝野木材グループの(有)ヤマカ木材が
入札により受注します。 -
2.伐採
(有)ヤマカ木材が、木曽谷の国有林で林齢80年生以上の良質な木曽檜( 高・国 木曽ひのき)を1本1本大切に間伐します。
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3.搬出
様々な高性能林業機械を用いて木材を搬出。木曽谷は急傾斜地が多いことから架線集材※ヘリコプターの集材にて木曽檜の生産を行っています。
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4.仕入れ
中部森林管理局による丸太の公売に参加し、木曽檜の仕入を行います。
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5.皮むき
環境問題に配慮して、木曽檜の皮はバーク粉砕機で加工し、堆肥の原料としてリサイクルしています。
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6.選木
丁寧に選木し、木材の元口、末口を揃えることにより逆柱を防止しています。
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7.製材
コンピュータ制御のノーマンツインバントソーにより、自動化・省力化を実現。
一日約600本、一ヶ月約12,000本を5名で製材します。 -
8.木材乾燥
トップクラスの設備 蒸気式乾燥機にて、温度と湿度の差で含水率18%前後に均一乾燥させます。 中温乾燥機4基、高温乾燥機4基、電気乾燥機1基の計9基を保有しています。
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9.加工仕上
丸鋸四面修正挽き加工(アルファカット)仕上げによって、100分の1ミリ以上の精度で加工を行います。
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10.品質管理
グレーディングマシンにより、ヤング係数・含水率をリアルタイムに印字します。
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11.出荷
大切に管理した木曽檜を自信を持ってお届けします。